捨ててはいけないものもある

もので溢れている昨今、極力ものを持たない暮らしが流行っている。一時期ブームになった断捨離、ドラマ化もされた「人生がときめく片づけの魔法」のおかげか、ミニマリストと呼ばれる“もたない暮らし”を送る人々も増えているようだ。

私の部屋はというと……盛大に散らかっている。収納が少ないことをいいわけにほとんどのものは床(和室なので畳)に直積み。CD、本、薬、バッグ、ボールペン、iPod、書類、化粧ポーチ、孫の手、セロテープ、去年の手帳、寒い時に羽織るフリースのパーカー、2リットル入りのミネラルウォーター、ポータブルHDD、母方のばあちゃんの形見のカシミヤのマフラー……とりあえず視界に入るものすべて書き出してみたけど死にたくなってきたぞ。

ちなみに両親はキレイ好き。特に父親はかなり几帳面な性格でクローゼットの中はきっちりと整理整頓している。親子でこの差は何なのだろうか。

まあ、なんとなく思い当たる節はある。私が中学生の頃にポックリ逝ってしまった母方のじいちゃんの部屋がまさにカオスだったのだ。小さい頃はよく大掃除要員として母と二人で駆り出され、じいちゃんの部屋の至る場所に落ちていた小銭を拾うのが毎年の楽しみだった。
一度、千円札がゴミ袋の中から発見されることがあった。お金に頓着ない人だったのかもしれない。その千円札が速やかに母のポケットへ移動したことは今でも鮮明に覚えている。

もたない暮らしへの憧れと捨ててはいけないもの

「じいちゃんの血筋を強く継いでいるから部屋が片付けられないんだ!だから◯年(ピー音)も彼氏ができないんだ!」
なんて微塵も思っていない。ただ、「部屋の乱れは〜」とよく耳にするように部屋が散らかってくると作業が滞るし、やたらと気に病みやすい。うつで部屋が片付けられないのか、部屋が散らかっているせいでうつなのかわからなくなる時が多々ある。ここまでくると「鶏が先か、卵が先か」みたいな話になってくる。別にどっちが先でもいいんだよ、私は。

捨てることは好き

ものを捨てることには何の抵抗も感じない。どちらかと言うと好きな部類に入ると思う。問題はやる気とタイミングだ。なにせ年末の大掃除を大晦日の昼間から始める女である。いざ片付け始めたら収拾がつかなくなってしまい、途中経過(掃除機やら何やら転がったまま)の写真をFacebookにアップしたら「きたねぇwww」のコメントがついたが、あの時よりも散らかっているのが現状である。どうしたものか。

捨ててはいけないもの

IKEA無印良品のサイトで収納家具をひたすら眺めている今日この頃だが、今日捨ててはいけないものの存在に気付いた。元々のインドアな性格+仕事場が家ということもあり滅多に化粧をしないのだが、先ほど鏡を見て愕然とした。

「あ、あれ?私……ヒゲ……生えてる?」

捨ててはいけないもの、それは女(オンナ)だ。私は異性に女として見られる(扱われる)ことに喜びを感じる人間だ。10代の頃に色々とこじらせすぎたのかもしれない。それはさて置き、鼻の下が薄ら青い女を“一人の女性”として扱ってくれる異性を私は知らない。鏡を見て愕然とした私は、3年ほど前に買ったフェリエですぐにヒゲを剃った。正しく言えばヒゲではなく産毛だが、鏡に映るそれはヒゲだった。

脇や膝下は医療レーザーで脱毛済みなのでボーボーではなかったが、毛玉だらけのスウェットは散らかり放題の部屋に異様にマッチしている。捨てよう。

今後の目標

“もたない暮らし”以前の問題、片付け・掃除を定期的に行うことを習慣化させたい。そうすれば、部屋の中でiPhoneiPodや書類が見当たらなくてパニックを起こすこともなくなるはずである。道のりは険しいが、頑張る。

新・片づけ術「断捨離」

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人生がときめく片づけの魔法

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